新年、明けましておめでとうございます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。
2025年を迎え、皆さまと共に新たな一年のスタートを切れることを大変嬉しく思います。昨年2024年を振り返ると、我が国、そして世界全体が未曽有の変化と試練を経験しました。
2024年の始まりは、能登地震や航空機事故という悲劇的な出来事で幕を開けました。これらの出来事は、私たちが自然災害や人為的な危機に対する備えの重要性を再認識する機会ともなりました。同時に、世界では大規模な政変が相次ぎ、アメリカではトランプ大統領の再登場、日本では石破政権が誕生するなど、政治的な大転換が起こりました。特に、オールドメディアの影響力の低下が浮き彫りになり、情報の受け手としての我々のリテラシーの必要性が高まっていると感じます。一方で、2024年は新型コロナウイルスの脅威が終息し、円安の追い風を受けた輸出企業を中心に国内経済が回復基調を見せた一年でもありました。
そして2025年、世界と日本はさらなる混乱と試練に直面すると予想されます。アメリカのトランプ政権が始動したことで、米中間の経済戦争が激化し、国際経済の混乱が深まることが懸念されます。また、行き過ぎたリベラリズムの見直しに伴い、ESGやSDGsといった概念が一旦下火になる可能性もあります。これらは一見、経営に直接影響を与えないように思えるかもしれませんが、エネルギー政策やEV事業の見直しなど、実際には私たちの日常業務や経営方針に大きな影響を及ぼすでしょう。
国内に目を向けると、日本は石破政権が短命で終わる可能性や、参議院選挙後の不透明な政局による政治経済の混乱が予測されます。このような状況下で、私たち中小企業経営者が持つべき視点は、徹底したリスクヘッジと、変化を先取りする戦略的な取り組みです。
特に、生成AIをはじめとするゲームチェンジャーとなる新技術の導入は、これからの経営において避けて通れない課題です。これらの技術は、業務の効率化や新たなビジネスモデルの構築に大きな可能性をもたらします。同時に、技術導入だけでなく、それを活用できる体制や人材を整えることが必要です。加えて、高ボラティリティが予測される株価や金利の動きに対応するため、資金繰りや投資計画の見直しも欠かせません。
2025年、令和7年は、大きな荒波の中での航海が予想されます。しかし、このような時代だからこそ、変化を恐れず、前向きに挑戦を続ける姿勢が問われます。私たち中小企業が持つ柔軟性や機動力は、こうした不確実性の中でこそ真価を発揮します。
新しい一年が、皆さまにとって実り多いものとなることを心より願っています。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
ムーブエフコンサルティング合同会社
代表 中小企業診断士
皆川 真人