この記事を書いている今は、すっかり春です。クライアント企業様を訪問すると、新入社員の方々が研修を受けている姿を目にします。令和時代を切り拓いていく人財かと思うと、純粋に応援したい気持ちになります。
そして、自分が新人の時を思い出すと、会議の議事録作成をよくやらされたのを思い出します。
こんにちは。ムーブエフコンサルティングの皆川真人です。
少し地味なテーマですが、今回は議事録について書きたいと思います^^;
「やらされた」と書いたのは、当時は新人は議事録を書くことくらいしか出来ないからやらされていると思っていました。しかし、議事録を書くことで会議の重要なポイントの理解や論理的思考を養うといった、ビジネスマンとしての基礎能力を向上させる重要な機会を与えてもらっていたんだなぁと、今は思っています。実際、以前在籍していた大手コンサルティングファームでは、短時間で的確に議事録を書くことが出来る新人は、他の仕事でも優れたパフォーマンスを発揮していました。
ところで、皆さんは仕事で議事録を作成されているでしょうか? どの様な手順で作成されていますか? いまさらですが、ここで議事録作成の手順をおさらいしてみたいと思います。
1. メモを取り、テキスト化する
当たり前ですが、「誰が」「何を言った」のか、会議の内容を漏らさずメモするところから始まります。そして、そのメモをパソコンに書き写していきます。ブラインドタッチが得意な人は、会議中リアルタイムにパソコンに入力していますね。私は手書きノート派です!
2. 文章になるように編集する
人間は色々と端折って話します。特に日本語は主語を省略しがちです。コンテキストが分かる人であれば良いですが、その場の会議に参加していない人からすると、会議中の発言をそのまま読んでもなかなか理解が出来ません。そこで、足りない言葉を付けたり、不要な言葉を外したり、テニヲハを整えたりと、読みやすい・理解しやすい文章になるように編集します。間違っても重要な発言を省いてはダメですよ!
3. 構造化する
文章全体を構造化します。例えば、「テーマ」-「要旨」-「詳細内容」の3階層にするといった具合です。ピラミッド構造とも呼ばれますが、読み手が短時間で正確に理解できるように、意識して構造化を行います。
4. 結論を抽出する
最後に、決定事項、タスク、懸案事項などを洗い出し、別表等にまとめます。
上記の通り、議事録作成って、結構大変ですよね。
私はプロのコンサルタントとなった今だからこそ、クライアント企業様との会議における議事録作成は重要な仕事の1つだと感じています。同時に、議事録の作成自体は、何の付加価値も生まないということも理解しています。ですから、正確性や読みやすさは当然の上で、なるべく短時間で作成を終えるように努めています。
前職のコンサルファームでは、会議時間の1.5倍の時間(1時間会議では1.5時間)以内に完成させることが暗黙のルールでした。スマホで音声を取ってから、後で書き起こす人もいるかもしれませんが、その場合は4倍の時間がかかると言われています。よって、前職では音声起こし方式はご法度でした。
2019年4月11日に、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された「Google Cloud Next ’19」カンファレンスにおいて、Google社のビデオ会議サービスである「Hangouts Meet」に、会話内容をリアルタイムで文字起こしする機能が付加されることが発表になりました。「1. メモを取り、テキスト化する」が、AIによって自動化されるわけです。スゴいですね!
テクノロジーの進歩によって、議事録作成すら自動化の対象になり得ます。私は1ヶ月に5本以上の議事録を作成しているので、いったい何時間の短縮になるのでしょうか?!
議事録作成だけでなく、テクノロジーの進歩は業務の自動化も可能にします。多くの企業が抱えている人材不足問題の解決策の1つになり得ます。
でも、新人さんには手動で議事録作成してもらいましょう(*^^*)
ムーブエフコンサルティング
代表 中小企業診断士 皆川 真人